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数日前に見た夢の内容を図解入りで詳しく掲載しました。なお、本稿の殆どは虚構《フィクション》であり、登場する団体・人物などの名称はすべて実在の施設・名称を基にした架空のものです。 ✽.。.:*·゚ ✽.。.:*·゚ ✽ バングラフィッシュ(英名: Bangla fish)は、肉鰭綱に属する一部回遊性の非常に珍しい生態を持つ大型肉食魚。尾っぽ全体が堅い鱗で覆われており、尾鰭に猛毒を有する棘を持つのが特徴。その生態は未だ謎に包まれた点が多く、その容姿から太平洋の古代魚とも呼ばれている。 ・生態バングラフィッシュの生態は未だ謎に包まれた点が多く、一説には太平洋沿岸で孵化した後、南下して太平洋を回遊する群れと、北上してオホーツク海域に保留する群れに分かれる。なぜ北上する群れと南下する群れに分かれるかについては、気候や海水の温度が関連すること以外は一切判明しておらず、その生態についての多くは未だ神秘のベールに覆われている。 北上した個体と南下した個体両者の相違点は尾の殻と目の窪みで見分けることが容易に可能である。南下した群れは鱗が柔らかくなる傾向が見受けられるが、一方の北上した群れは鱗が頑丈に成長し、目の窪みが四角く変形する傾向が多々見受けられる。※実際には米国の動画制作会社が用意した高品質なプレゼン動画を用いて解説されましたが、筆者の動画編集技術では再現不可能な為に直筆で朧げに再現いたしました。 図1.北方バングラフィッシュ。 図2.南方バングラフィッシュ。 日本人の思い描く大抵のバングラフィッシュ像は、北上グループの刺々しい容姿がベースとなることが多いが、欧米では一般的に南下した群れの方が広く認知されている。統計的に南下バングラフィッシュの方がつぶらな瞳と可愛らしい表情を湛えるため女子小学生に支持されるが、男子からは「北上バングラフィッシュの方がカッコいい」として北上バングラフィッシュが絶大な人気を誇る傾向が散見できる。 ・食材としての歴史日本ではオホーツク海域周辺のバングラフィッシュを食料として漁獲する古い風習が残っている。堅い表皮に包まれた身は茹でるとエビとほぼ同等の食感で、腹びれ周辺の肉は柔らかく弾力があり、ナマコのような艶めかしい食感を味わえる。 上記の図は料亭の板前の手によって二枚おろしに解体されたバングラフィッシュ。 解体の際は調理師免許が必須で、鱗の裏側にある毒袋を取り除く工程が必要不可欠である。兎にも角にも毒棘が手に刺さらないよう細心の注意を払う必要があるが、万が一毒棘が刺さった時は、患部を多量の水で流して、速やかにかかりつけの医院にて治療を受けるよう注意されたし。 主な調理方法としてバングラフィッシュ寿司、バングラフィッシュかまぼこが日本の特産品として知名度が高く、時として輸出され外貨収入源として重宝される。特にオホーツク周辺の料亭で客に出されるバングラフィッシュの活け造りにおいては、その外貌とそぐわない食感とまろやかな味わいに魅せられた多くの人々が今日もバングラフィッシュ料理に舌鼓を打つのである。 このようにして今やバングラフィッシュは、世界の食卓になくてはならない大型食用魚として家庭でも親しまれているが、何としても尾っぽの棘が手に刺さらないように細心の注意を払う必要性があるのに相違ない。何故そこまでして人は堅い鱗と棘を持つ北方のバングラフィッシュを食すのだろうか。それもまた人智における摩訶不思議の一つとして、日本の寄席でしばしば話の種にされるのもまた通例行事となっている。 漁獲高は年々上昇傾向にあり、環境汚染に依る弊害と密漁による乱獲からか、水揚げ量の低減が危ぶまれる。例年は20万tだった水揚げ量が一時17.2万tまで落ち込んだのは記憶に新しい。そんなさなか、農林水産省では漁業組合と連携を取り、バングラフィッシュ新保護法を制定し、違法密漁の抑止と漁制度の見直しを表明した。その甲斐あってか、水揚げ量は24.7万tまで持ち直して例年の市場を大きく上回った。この業績は米国農林水産省の定期発行誌に掲載された。 その一方で高度成長期を経て人類が背負った贖罪は、今もなお生活に波紋を広げ続けている。我々人類の免罪符として自然のある日常風景が刻々と失われつつあるのである。それらを早急に解消する策が論じ合われはじめた2000年代の真っただ中、東京海洋大学では養殖の研究が着々と進められており、昨年度には世界に先駆けて北方バングラフィッシュの完全養殖の偉業を成し遂げた。今後も商品化に向けて迅速丁寧な研究が推し進められるだろう。 先月制定された新法案以降の水揚げ量はうなぎ登りとなりつつある。要因は一概には言えないが、そのままそっとしておくことにしよう。僭越ながら筆者は敢然と考える。大海原を自由気ままに回遊する姿こそ、本来のバングラフィッシュの姿ではないのだろうかと。
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